民医連初の老人保健施設が奈良の地やくしの里で産声をあげ、今年で11年目を迎えます。幾度もの医療改悪や社会情勢の変化、介護保険制度のスタートなどをのり越えてきました。
開設当初から顔なじみの人が減っていく一方で、新しい利用者との出会いがあり、職員と利用者の楽しい時間が過ぎています。
お花見、1000人を超える夏祭り、クリスマス会、通所リハビリの日帰り旅行。利用者の声に耳を傾け、小さなサインにも目を配ります。
利用者にとって食事や入浴、レクリエーションは大きな楽しみ。近年やくしの里では特別食に積極的にとりくんでいます。職員が考案した回転寿司、やくし鍋、会席料理等。みなで囲む食事は食欲を増し、楽しい話も席の花となります。
あわただしく走り回っているひ孫のような職員に、ねぎらいの言葉をかける人、なにげない仕草に昔ながらの生活の知恵をかいま見せる人、ポロッともらす一言に、老いていく自分の寂しさや不安をのぞかせる人。一人ひとりの皺には十人十色の長い人生が刻まれています。やくしの里での楽しいひとときで笑いじわを一本でもふやせたら・・・。職員は笑顔見たさにがんばってしまうのです。
今年も利用者の心に寄り添った介護をめざし、利用者の快適な生活のためにがんばりたいと思います。
(中西裕美・介護福祉士)