大切な一次救急処置
(おかたに病院 医療ホットライン)
皆さんは、倒れている人を見つけた場合どうされますか?もしその人がご家族や愛する人であればどうされますか?救急車を呼んで到着するのを待つだけですか?
平時でも、119番通報を受けてから救急車到着まで、全国平均で約6.6分かかります。(総務省消防庁救急白書平成19年版)傷病者をみつけてから通報までの時間を加えれば、10分を越えるかもしれません。しかも、出動件数の増加や交通渋滞で、到着時間は年々増加傾向にあります。とはいえ、救急車が来てくれるのだから心配しつつも、「どうすればいいか知らない、下手な事をして悪くさせたら…」という不安もあり、救急車が到着するのをひたすら待ってしまいがちです。でも、それでは助かる命すら助かないというのが、意外に知られていない現実です。
心臓や呼吸が止まった人が助かる確率は下のグラフの通りで、救急車が来るまで何もしない場合、倒れてから3分後でわずか20%少々、救急車が着く頃には10%程度に過ぎません。
時間がたつほど、命が助かる確率(救命率)は急激に低くなります。ですから、救急車が来るまでただ見ているだけでは、残念ながら助かる命も助からないのです。
では、救命処置をした場合、どれくらい違うのでしょうか?右上のグラフは、先に述べた救命処置をしなかった場合の救命率に、救命処置をした場合を加えたものです。同じ経過時間でも、救命処置をした場合としなかった場合では、助かる確率は2倍以上変わります。
助かるはずの命を救うためには、そばに居合わせた人(バイスタンダー)による一刻も早い心肺蘇生が非常に大切なのです。助かるはずの命を救うには、初期の1分1秒が最も大切なのです。このように意識を失った傷病者が発生した場合に救急隊が来るまでの間、一般市民が実践可能な,器具や薬剤を用いないで行う救命処置を一次救命処置(BLS=Basic Life Support)と呼びます。そばに居合わせたのに、何もしなかった・できなかったというのは何とも惜しいものです。「どうすればいいか知らない」「下手な事をして悪くさせたら…」という不安もよくわかります。それなら、ご家族や愛する人のために、正しい救命処置の方法をおぼえてみてはいかがでしょうか?
内科 水野 渉
気丈な患者さんはど心配になる!?
(ソーシャルワーカーのファイル)
高齢二人暮らし。本人は肺炎で入院されましたが、入院前から自宅内の移動も困難であり、排泄や入浴もできなかったとのこと。
退院支援で関わり始めましたが、本人の動作は杖歩行がようやく可能というレベル。夫は仕事に出かけられるので日中は本人のみとなり、室内移動もおぼつかない状態では退院後の生活が危惧されました。
しかし、本人は自宅での生活に対して積極的であり、「退院したい」という強い意思を示され、リハビリスタッフとの退院前訪問で自宅内の環境整備を行ったり、担当するケアマネージャーとの連絡調整の上、無事に退院されることが決まりました。手すりなどの住宅改修を進める中で「大丈夫」と気丈夫に振る舞う患者さんを相手に、逆に相談員が心配に感じた印象的なケースでした。退院を目前にして、その患者さんから相談員がいてくれるから色々なことが相談できてよかったとも…。退院後の自宅生活を安定して送られることを願うばかりです。
おかたに病院 地域医療課 西井 唯史



