1.
尿路結石症
最新式のESWL(体外衝撃波尿路結石砕石治療器)を備えています。電磁石によって金属板を振動させて生じた圧力波を急速に収束させます。これが衝撃波となって結石破砕効果を示します。最近では尿路結石の治療の90%近くがESWLによって行われています。
開腹手術・入院の必要がありません。心臓病・高血圧・脳梗塞などの合併症のある方でも全身麻酔なしで治療可能です。外来で可能な限り皆様の希望される時間帯に砕石治療をしております。破砕された結石は早ければその日のうちに尿の中に排出されます。この治療の合併症としては、皮下血腫・血尿・発熱などがあります。
また非常に硬い結石でESWL単独では砕石状況が思わしくない場合、入院の上、TUL(リトクラスト:空圧式結石破砕装置)を併用する場合があります。
2cm以上の大きな結石の場合にはESWLを2-3回くり返す場合がありますが、治療費は2-3倍となるのではなく同じ結石に対しては1回分だけです。もちろん社会保険適応です。
結石を採取できた場合には成分分析をしています。再発予防を目的として、結石分析結果をふまえて食事指導・生活指導を行っております。
当院ではESWL件数は新規症例数では最近の約10年間(平成3年4月-平成13年12月)で1年あたり平均79.6例でありました。ESWL全件数は同時期で1年あたり平均226例であり1人の患者様に平均3回の治療が必要でした。但し、この期間は砕石治療器はエダップ社 LT-01でした。平成14年1月には最新式砕石治療器ドルニエ社 リソトリプターDを導入しました。衝撃波発生源として電磁誘導式を採用し、砕石パワーは向上しております。
最近の2年6ヶ月における、107例の治療経験について第3回奈良泌尿器カンファレンス (奈良市、平成16年10月30日)および第56回日本泌尿器科学会西日本総会(大分市、
平成16年11月12日)にて学会発表しました。腎結石に対する必要治療回数は平均2回で砕石率は91%、同様に尿管結石に対しては平均1.5回で砕石率は84%でありました。 ▲UP
2.
前立腺肥大症
患者様の全身状態・尿流率測定・残尿量・前立腺の大きさの程度などを考慮し、内服治療・手術を行っています。尿閉(尿が出なくなって下腹部が張り、チョロチョロ漏れる状態)の場合を除き最初は前立腺付近の尿道を広げる薬・漢方薬などの内服からスタートします。前立腺尿道ステント留置を行う場合もあります。
手術にはTUR-P(経尿道的前立腺切除術)・RPP(恥骨後式前立腺摘除術)があります。輸血が必要な場合でも感染症やアレルギー反応等の合併症を避けるため、自己血輸血(あらかじめ術前に貯血した本人の血を手術中に輸血する方法)を積極的に取り入れております。
平成13年11月に新しく前立腺肥大症診療ガイドライン(厚生労働省:泌尿器科領域の治療標準化に関する研究班)が作成され、今後はこれに準拠しつつ、最適の治療を行っていきます。 ▲UP
3.
慢性腎不全
当院では内科が中心となって血液透析・血液濾過などの血液浄化療法を行っております。内シャント等のブラッドアクセス手術も積極的に行っています。
当院は10床の血液浄化療法用ベッドを有しています。透析日は月曜日・水曜日・金曜日は午前、午後の2単位です。火曜日・木曜日・土曜日は午前中のみの1単位です。祝日は通常通り透析をしていますが、日曜日はいたしておりません。 ▲UP
4.
神経因性膀胱
神経学的な障害にて排尿異常が生じる病態です。原因にはパーキンソン病・糖尿病・脳梗塞後遺症・外傷性脊髄損傷・脊髄変性疾患・骨盤部手術後遺症など、色々あります。神経学的機能把握のため膀胱・尿道の尿流動態検査を行っています。
患者様の全身状態にもよりますが、内服治療・運動療法・体重コントロールなどの生活指導・間欠的自己導尿(自分自身で又は他人の介助にて1日あたり3-4回尿道口から細いカテーテルを挿入し尿を出す)等の保存的治療を優先しています。最終的には腎機能の確保・尿路感染のコントロールを目標としています。
女性の尿失禁には内視鏡的膀胱頚部吊り上げ術などの手術療法を選択する場合もあります。 ▲UP
5.
前立腺癌・膀胱癌
前立腺癌は近年、増加傾向にあります。しかし、血液中のPSA(前立腺特異抗原:前立腺癌があれば高値を示し、その判定に使われる腫瘍マーカー)を採血することにより早期に発見が可能です。
患者様の全身状態や年齢・癌の悪性度や進行度に合わせて内服治療・注射などの保存的治療・手術を選択して行っています。手術であれば前立腺癌に対しては逆行式前立腺全摘除術、所属リンパ節郭清術を行い、膀胱癌に対してはTUR-BT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)・膀胱部分切除術・膀胱全摘除術などを行っています。所属リンパ節郭清術も行う場合があります。
輸血が必要な場合でもできるだけ自己血輸血を取り入れております。
当院には放射線治療照射システムがありませんので、これを希望される場合や必要な場合には近辺の医療施設を紹介させていただいております。▲UP
6.
男性不妊
各種内分泌学的ホルモン検査を行い、循環改善剤・ビタミン剤・漢方薬などの投与を行っています。男性ホルモン製剤の注射をする場合もあります。精索静脈瘤に対しては高位結紮術を行っています。必要な場合には当院婦人科非常勤医と協力して診療しています。