目次−「睡眠中の無呼吸」

放っておかずに受診を
=睡眠中の無呼吸=

【質問】
 妻から「あなたはいびきが大きいし、息をしていない時がある」と言われます。放っておいても大丈夫でしょうか?
(奈良市 54歳 男性)
【回答】
 睡眠中に無呼吸を繰り返していると血液中の酸素が不足して、脳卒中、心筋梗塞(こうそく)、高血圧症などが起こされることがあるほか、日中にふっと居眠ってしまい、事故や、ミスを起こしやすくなります。
 睡眠中に無呼吸を繰り返している状態を「睡眠時無呼吸症候群」と呼びます。肥えている方。首が太くて短い方、扁桃(へんとう)腺が常に大きい方、あごが小さい方に起こりやすい病気です。空気の通り道が舌やのどの筋肉の力が抜けて気道に落ち込んで、気道がふさがってしまうのです。
 睡眠時無呼吸症候群は入院して一晩眠っていただき、無呼吸の回数、時間を記録し、睡眠中の脳波、筋電図、血液中の酸素がどれだけあるのかなどを調べて診断します。
 治療の方法はいくつかありますが、最終目的は気道をふさがせないようにして呼吸が止まらないようにする事です。軽症の睡眠時無呼吸症候群の場合は、眠る時に横向きに眠る習慣を付けてもらうだけでも改善が期待できます。
 パジャマの背中にポケットを付けてその中に「針ねずみ」あっ間違いました、テニスボールを入れてあお向けで眠りにくくする方法があります。肥満の方は、減量をしていただく事が大事で就寝前の飲酒は控えましょう。
 扁桃腺肥大が睡眠時無呼吸症候群の原因になっている場合は、手術が効果的です。マウスピースを装着して、下あごを前方に引き出して気道がふさがらないようにする方法もあります。最も有効な治療方法は「CPAP」といった睡眠時に鼻マウクを装著し、舌や軟口蓋(がい)を押しあげる圧力を加えた空気を送り込みます。
 これにより気道がふさがらず無呼吸状態になる事がなくなります。放っておかず、医療機関を受診してください。
(佐保川診療所 所長 土井道靖)


 =隔週水曜日掲載=

奈良新聞 9月11日